こんばんは、日生 誕(ひなせ たん)です。
私が勤める会社では、社員の評価の時期となります。
社員の評価査定時によく出てくる話が、
「長所を伸ばせば良くて、短所や苦手をわざわざ克服しようとする必要は無い」
という意見です。
ネットなどでも良く目にする考え方ですが、根本的な部分を勘違いしていたり、自分の都合の良いように受け取っている人がいるので要注意です。
これは、ただの技能やスキルの話です。
●問題のある人と一緒に働けるのか?
もし仮に「言動が攻撃的」な人がいたとして、その人と一緒に仕事ができるのでしょうか?
何を言われたとしても、「短所はそのままでいいから」と言って、ずっと耐えるのでしょうか?
「嘘をつく」「無責任」「お金にルーズ」「モラルが低い」「さぼる」とか、そういった人と仕事していくのは厳しいはず。これらを「短所」として片付けるのはどうかと思います。
組織で共に働く上では、ある程度「大きな問題が無い人」 という条件が必要になるでしょう。
つまり、「問題点」は放置できません。
問題のある人が、「短所や苦手をわざわざ克服しようとする必要は無い」なんて言っていたら、それは自分の都合の良いように解釈しているだけです。
●長所・短所はスキルの話です
「短所」とされる部分は、 あくまでも仕事上での苦手分野を指しているに過ぎず、「問題点」を放置していいという話ではありません。
計算が得意だけど文字が汚いとか、文章を書くのは得意だけど、 デザインは苦手とか。「長所・短所」の話は、スキルの話です。
単純に「適材適所」がいいよ、 と言っているだけです。
その上で、得意分野を伸ばしましょうって、当たり前の話です。
●苦手なスキルが仕事になるわけが無い。
絵が苦手なのにイラストの仕事に就くとか。
スポーツが苦手なのにプロスポーツ選手を目指すとか。
こっちの方がよほどおかしな話です。
有名人が「長所だけ伸ばせばいい」と言っていたからと言って、 免罪符を得たかのように、
「ほれみたことか、ダメな部分は直さなくてい良い」
なんて思ったら大間違い。
恐らく、その話の要点は、「自分の力で生き抜いていくには、他人と勝負できる長所が必要」って点です。長所を伸ばさないで戦えるわけがありませんから。
もちろん、イラストの仕事に就く人が何かのスポーツを上達させる必要はありませんし、プロスポーツ選手が絵の勉強をする必要はありません。
当たり前の話ですね。
●助け合えるなら、たいした問題ではない
大勢の人達と仕事で関わっていくなら、自身の明確な問題点は、頑張って 克服するか隠すかなどしたほうがいいでしょう。短所ではなく、問題点の話です。
まあ、欠点がその人の魅力にもなったりするけど、
「ありのままの自分を受け入れて欲しい」
なんて欲張っちゃダメでしょう。
それに、自分の欠点を受け入れてもらおうと思うなら、他の人の欠点も受け入れてあげる度量は必要です。まあ、周囲の人達と助け合っていけるなら、問題点も問題ではなくなります。
苦手なスキルで仕事をしていく必要はありませんが、人と関わっていくなら、自分の問題点は直していこう、くらいの気持ちでいいと思います。