ひなせたん 寝る前に考えた

空想・夢想・妄想が主な成分

冬山登山中の恐怖体験

こんばんは、日生 誕(ひなせ たん)です。

 

私は趣味で山登りをするのですが、今日は山登り中に体験した、恐ろしい出来事についてのお話です。

 

今でも忘れられないのですが、ひょっとすると、人に話してはいけない類いの話かもしれません。
本当に「ありえない」話なのですが、事実です。

 

思い出すだけで震えてきます。

 

冬の登山中に出会ったヒトの話です。

 


●死の危険がある冬山登山

あまり山登りなどをされない人の場合、登山のニュースを耳にするのは、誰かが山で遭難したとか滑落して死亡した、といった事故についてでしょう。


実際、山で亡くなられる方は数多くいます。

 

少しでも事故の可能性を低くするためにも、登山の際には入念に準備します。
冬山の場合、特に注意するのが体温維持。寒さ対策です。夏の山でさえ、低体温症で亡くなる方がいます。それが冬なら、どれだけ気を付けても、十分ということはありません。

 

汗で下着が濡れないように、速乾性のインナーを身につけ、体温を逃がさない高性能な衣類・アウターを装備。
暖かい食事が出来るように、バーナーや燃料を持ち、氷や雪に対処できるよう、アイゼンなども準備します。

 

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冬山登山

 

しっかり準備した人でさえ、それでも事故に遭うのが冬山登山なのです。

 


●友人と、冬にある山に登った時の話

 

季節はちょうど今頃の時期です。
友人と二人で、ある山に出掛けました。

 

天気も良く、目指す山頂の標高もそれほど高くありません。
おそらく、山頂にはそれほど雪は無いでしょう。
それでも地面が凍っている場合なども考えられるので、しっかりとした装備で登ります。

 

気温は0度近く。早朝から登り始めます。
気温が低いと言っても、私も友人も冬用の完全装備です。
口元も隠し、外気に触れているのは目の周囲だけ、といった格好。寒くはありません。

 

冬山の澄んだ空気も美味しいです。
体を冷やさないよう、呼吸も意識して行います。

 

頂上には午前中のうちに着けるでしょう。
全てが順調に思えました。

 


●山頂へと続く分かれ道で、そのヒトと出会いました


私達が向かう山と、別の山へ向かうルートの分かれ道。
丁字路になっていて、右へ向かえば、目指す山頂です。

 

私が先頭を歩いていましたが、そのヒトの接近には、全く気付けませんでした。

 

分かれ道に差し掛かるちょっと手前の地点。そのヒトは左側の道から走ってやってきました。
私は下を向いて歩いていた為、気付くのが遅れてしまいました。


気付いたときには、すぐ近くにいました。

 

最初に見たのは、そのヒトの靴でした。

 

ちょっとした、違和感を感じました。

黒いハイカットのブーツ。

 

一般的な登山靴のように、カラフルではありません。
デザインも違います。シンプルで、無骨な印象。

 

今にして思えば、そう、兵士が履くような・・・・・・。

 

そして、パンツは迷彩柄・・・・・・。


・・・・・・。


・・・・・・それだけです。


・・・・・・。


・・・・・・。


見えたのはそれだけ。


・・・・・・。


・・・・・・。


・・・・・・。


その人が身につけていたのは、ブーツとパンツだけです。

 

そこに、登山道具なども一切持っていない、上半身裸の男性が立っていました。

 


●冬山の恐怖

 

最初に頭に思い浮かんだ言葉は、「冬山」「遭難」「凍死」といった言葉ではありません。もちろん、「幽霊」とか「心霊現象」といった言葉でもありません。「助けてあげなきゃ」とか「事件に巻き込まれた」とも考えませんでした。

 

「特殊部隊」です。最初に浮かんだ言葉は。

 

なんせ、鍛え上がられた肉体でしたから。

 

前置きが長くなりました。

 

わかりますか? ありえない場所で、ありえない格好のヒトが立っている。

 

登山道の入り口から3時間は歩きました。
周囲には恐らくほとんど人がいない山の中。

 

こちらは冬山用の装備。
そんな格好をしないと、危険な環境なんです。

 

その状況で、上半身裸の人が立っています。
山奥で、登山用の道具も一切持っていません。

 

気温は低いのに、裸です。

 

恐ろしいでしょう。
普通じゃありません。

 

え? 自衛隊の訓練? とも思いましたが、周りに他の人はいないようです。
そうすると、ますます危ないヒトです。

 

この人、一人でナニをしているのでしょう?

 

「そんな格好で何やってるんですか~」なんて気軽に声をかけられません。
「そんな軽装で、冬山を舐めるな!」というのもおかしいです。
逆にですよ、
「おい、貴様ら。服と食い物を置いていけ」
なんて言われたら、無抵抗で差し出すしかありません。
「はい、喜んで!」とか言って、元気よく返事する意外の選択肢がありますか。
あ、違いますね、あれですね、聞いたことがありますよ。この場合、何を言われても、「レンジャー」と返事をしないいけないんですよね。そういう組織のヒトですよね。


「服を脱げ」
「レンジャー!」


「食い物を出せ」
「レンジャー!」


とか言わないと、その場で腕立て伏せとかやらされるんですよ。確か。
抵抗して戦っても、間違いなく勝てません。
冬山を上半身裸で、道具を何も持たずに登っているヒトに勝てるわけないでしょう。
軍隊格闘術とかも使いますよ。きっと。


あと、食料とか飲み物はどうするんでしょう? まさか現地調達ですか?
ああ、これも見たことがありますよ。
ベア・グリルスですね。イギリスの特殊部隊出身の、サバイバルのヒトです。
「貴重なタンパク源です」とか言いながら、虫を食べるんですね。分かります。
冬山なんで、虫を探すのも大変ですね。

 

などと、いろいろな想像を巡らし思考が変な方向で回転している状態で、挨拶も出来ずに固まっている私達の横を、その人は通り過ぎて行きました。

 

いま見たモノを信じられず、互いに顔を見合わせる友人と私。

 

トンデモナイモノヲミタ。

それだけは分ります。

 

その後、私と友人は目的の山頂まで登り、無事に下山しました。
帰りがけに温泉に寄って帰りました。めでたしめでたし。


●本当に怖いのは、やっぱり人


何度も繰り返しますが、こちらは完全装備で冬山登山。あっちは上半身裸。


なんか、こっちが大げさな格好をしているみたいな感じがしますが、おかしいのはあのヒトです。普通の人は真似してはいけません。

 

信じてもらえないかも知れませんが、全て事実です。

 

まあ、自衛隊の基地も近いといえば近い場所なんで、そこの人なのかなとは思いますが、一般的な感覚として、普通に怖かったです。

 

でもまあ、そういった人達が日本を守ってくれていると思えば、頼もしいとも言えるでしょうか。
控えめに言ってもクレイジーですが。

 

以上、思い出しただけで震えてくる話でした。