ひなせたん 寝る前に考えた

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本当にあった、仕事上でのリアルな北風と太陽の話

こんばんは、ひなせです。

 

今日は、仕事で実際にあった「北風と太陽」のお話をしたいと思います。

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北風 VS 太陽

 

●「北風と太陽」のあらすじ

「北風と太陽」はイソップ寓話のお話の一つですね。

まずは、簡単なあらすじをおさらい。

 

あるとき、北風と太陽が、どちらが強いのかで言い争っていました。

決着をつけるために、そこに通りかかった旅人の上着を、どちらが先に脱がせるかで勝負することにしました。

まず、北風が風を起こして上着を吹き飛ばそうとします。しかし、旅人はしっかりと上着を押さえて飛ばされないようにします。結局、北風は旅人の上着を脱がすことができませんでした。

次は太陽の番です。太陽の日差しが旅人を照りつけます。旅人は暑さに耐えられなくなり、自分から上着を脱いでしまいます。

この勝負は、太陽の勝ちとなりました。

 

ここから学べる教訓としては、

・手っ取り早いと思われる方法より、着実な方法が成果に繋がる

・人を動かすには厳しいだけではダメで、違った角度からのアプローチが有効

といった所でしょうか。

 

●仕事で本当にあった「北風と太陽」の話

私は当時、ある事業部の責任者でした。

その事業部では毎年、正月の1月1日からセールを行います。TVでCMも流され、日本全国の直営店・フランチャイズ店舗で行われるような、大きなセールです。一年で最も売上が取れるセールですので、失敗は出来ません。

私が管轄するある店舗の近くには、初詣で賑わう神社があり、そこに行きたい人達がお店の駐車場に車を勝手に停めるような状態です。問題を放置していてはせっかくの正月セールの売上に悪影響ですので、その店では毎年、見張りのために警備員を配置していました。

無断駐車は許さない。勝手に車を停めるな、この駐車場を使っていいのは店舗を利用するお客さんだけ、というスタンスです。私は北風でした。

 

それがある年、その店舗に新たに配属されたK店長が、「今年は警備員を呼ばないでやってみたい」と言い出しました。

私としては、正月はたくさんのお客さんに来店してもらって多くの客数で売上を取っていく時期なので、警備員を配置するべきと主張しました。初詣の人に無断駐車された場合、その駐車スペースが一時間かあるいはもっと長い時間、潰れてしまう。お客さんの回転を考えてもそれは良くない。

K店長の意見としては、そもそも無断駐車の数そのものは多くないのではないか。だとすると警備員を配置するコストが無駄になっている。また、たとえ駐車場に車を停めて初詣に行った人がいたとしても、その人達も店舗のお客様である。帰ってきてお店で買い物をしてもらえれば良い。

話が平行線になるかと思いましたが、この話を聞いていた社長の「試してみろ」の一言で、次の正月のセール時には警備員を呼ばないという判断になりました。

 

結果はどうなったか。書くまでもありませんね。


K店長の太陽作戦は大当たりし、昨年から売上を大きく伸ばしました。客数も客単価(一人当たりの売上金額)も伸びていました。おそらくK店長の主張の通り、無断駐車をする人はそもそも多くなかった点、初詣後にお客さんが店舗を気持ちよく利用してくれたであろう点、警備員が居ないことでむしろお店を利用しやすくなったなど、いろいろな相乗効果が生まれたのだろうと考えられます。

太陽の勝ちでした。

 

●社長は「反対意見を言ってくれる部下を大切にしろ」と仰っていた

社長はその後、病に倒れて亡くなられているのですが、生前の社長は「Kの話はしっかり聞け」と私に何度も仰っていました。社長の日頃の発言やリアクションを見ていても、K店長に一目置いている印象がありました。Kからビジネスにおいて大切な資質を感じ取っていたのでしょう。

私の性質が北風である事、K店長の性質が太陽である事を見抜いた上ででしょうが、「反対意見を言ってくれる部下を大切にしろ」と話されていました。

 

仕事上、管理職の人間って「より強く風を吹くこと」を意識しがちです。そんな時は、「北風と太陽」のお話を思い出したいですね。

 

●リアルな北風と太陽のその後

その後、北風と太陽はどうなったか。

 

社長が病気で亡くなった後、奥さんが社長を務める事となりました。

なんと言いますか、天変地異がやってきました。


北風は別の事業部に吹き飛ばされ、太陽とは離れる結果となりました。

 

太陽の上司は別の者に代わったのですが、太陽はそこでも太陽としての意見を言い続けました。その結果、「反対意見を言うヤツ」とウザがられて、新社長や上司からパワハラを受けるハメになりました。前社長の時とでは社内での評価が180度変わり、会社に嫌気がさして退職していきました。

 

教訓。

本当の天変地異の前には、北風や太陽なんて何の意味もありません。

神が強いのは当たり前です。

 

 

・北風と太陽の物語、実はまだ終わっていません

なんと、会社を辞めたKとはお酒を飲む仲になりました。

 

上司と部下という関係の時は、ほとんど飲みには行かなかったのに不思議なものです。1~2ヶ月に一回くらいのペースで居酒屋で会って、近況を報告し合っています。Kが退職してから4年以上も続いています。

 

 

北風と太陽のその後。

北風と太陽は仲良くなりましたとさ。

 

おしまい。